コーポレートブログ

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「新たな働き方」と「メンバーの成長」がデータドリブン経営の成功の鍵。新たに船出したネオアークが目指す未来

2024年4月10日

2024年1月、当社は、グループの管理・事務・ITオペレーション効率化によるデータドリブン経営の推進に向けて「ネオアーク株式会社」を設立しました。同社はITコンサルティングやBPOの領域で深い知見と実績を持つアクセンチュア株式会社とのジョイントベンチャーです。

ネオアークの社長に就任した昆聡(こん・さとし)に、見据えるゴールやグループ全体の変革へ向けた計画、メンバーへの思いについて聞きました。

大規模なパートナーシップの中で見据える未来

コカ・コーラ ボトラーズジャパングループにおいて、外部企業との過去に例のない規模と幅広いスコープを持ったジョイントベンチャーを設立しました。この取り組みについて、昆は「オペレーションの効率化のみならず、コカ・コーラ ボトラーズジャパングループ社員の働き方やシステム・デジタル運用を進化させる、アクセンチュアとの大規模なパートナーシップの一環」だと説明します。

コカ・コーラ ボトラーズジャパングループは2019年に「コカ・コーラ ボトラーズジャパンビジネスサービス」というシェアードサービス企業を立ち上げ、海外拠点へのオペレーション業務移管などを通じて一定の成果を上げてきました。

「とはいえ、グループ全体の抜本的な業務改革にはまだまだ改善の余地があります。市場が大きく変化する中で、新しい価値やサービスを持続的に提供するためには、漸進的な改善では不十分だと感じています。強い変革マインドを持って、社内外からの知恵を取り入れ、自分事として未来を創造していくことが重要です。その意味でも、様々な分野での専門性や経験を持つアクセンチュアとパートナーシップ組むことは非常に重要な要素であると思っています」

今回の改革の柱は大きく2つあります。1つは既存のシェアードサービス業務(人事・総務、財務、調達、カスタマーコンタクトセンター、営業支援業務、ガバナンス、教育およびITオペレーションなど)を集約し、間接業務オペレーションの効率化を図ります。そしてもう1つは、最先端の業務知識とテクノロジーを活用し、グループ内の新しい働き方とシステムを抜本的に見直し、最適なオペレーティングモデルを提供することです。

「この1〜2年は、間接業務プロセスをさらに効率化しながらオペレーションを変革していきます。コカ・コーラ ボトラーズジャパングループから受託した業務プロセスの改善によるコスト削減のみならず、プロセス自体を抜本的に見直すことにより、生産性改善に加え付加価値の高いサービスへ生まれ変えさせることを計画しています」

オペレーティングモデルの最適化では、ワールドクラスボトラーとしての地位を確立し、ローエストコストオペレーターとしての効率性を追求するため、デジタル基盤の構築とデータの有効活用を促進していきます。

「今後3〜4年をかけて、オペレーティングモデルの設計とさまざまなシステムの導入や変更などを考えています。飲料ビジネスの深い業務知識と最先端のテクノロジーを活用し、業務品質も更に進化させていきます。同時に、新たな働き方を構築し、社員のスキルアップやキャリア向上にもつなげていきたいと考えています」

抜本的なデジタル改革を進め、膨大なデータを経営に生かす

コカ・コーラ ボトラーズジャパングループが持つ可能性に、「自動販売機や小売店さまなどの顧客接点によって得られる膨大なデータがある」と昆は説明します。これらをより迅速に活用し、ビジネス機会の正確な予測や経営の意思決定につなげるための新たな仕組み作りと最適化された組織運営が求められています。

「テクノロジーは、日々大幅に進化しています。今回は、現場の課題に局所的なシステムで対応することは考えていません。これからの働き方を設計し、私たちが更なる価値を創造できるオペレーティングモデルを再構築することがこのプロジェクトの目的です。常に、未来の働き方はどうするべきなのかをみんなで考えています」

ジョイントベンチャーだからこそ本気で関わり合える

ネオアークの設立が発表されたのは2023年8月。それ以降、「グループメンバーに対しての説明を非常に重視してきた」と振り返ります。

「今回のジョイントベンチャー設立によって所属変更となる社員は約870名。如何にしてこの取り組みの背景や目的を理解してもらい、 一緒に変革に積極的に参画してもらうかを考え、コミュニケーションを密に図っています。

私たちは会社の成長やグループ会社への価値の提供だけではなく、個々の変革が重要だと、繰り返し話してきました。慣れ親しんだこれまでの働き方だけでなく、色々なことを学び、それを生かして、一緒にワールドクラスなオペレーションを作っていこう、といった想いを伝えてきました」

アクセンチュアとの協業ではすでに多くの成果が表れています。

「私たちには自社のビジネスへの自負と深い知識があり、アクセンチュアにはITコンサルティングやビジネス変革の多様な知見があります。これらをかけ合わせ、新たな成功体験をもたらしていくことが重要だと考えています。

実際に当社のメンバーがアクセンチュア・インテリジェント・オペレーションセンター福岡を訪問し、業務の流れを見学させてもらっているのですが、なるほどと思わされるようなポイントがいくつもありました。また新しいテクノロジーを使ったスキルやベストプラクティスを日々学んでいます。逆に当社の知見を提供することで新たな方法論が生まれることもあります。」

一般的なコンサルティングに見られるプロジェクトベースの関わりではなく、長期的なパートナーシップを前提としたジョイントベンチャーだからこそ、互いに本気で関わることができる——。昆は現在の手応えをそう語ります。

コスト削減やサービス向上だけでなく、「人」の成長にも寄与したい

今後、コカ・コーラ ボトラーズジャパングループにもたらされる変化と世の中に起こせるイノベーションとは何なのでしょうか。

「さまざまなシーンでの意思決定が、データに基づいたより精緻で迅速なものへと変化していくでしょう。たとえば当グループ会社ではここ数年、商品流通プランニングの仕組みを改善し、自動販売機のオペレーション体制を最適化しました。これらを通じ、欠品や廃棄をさらに減らす仕組みを実現しました。

ネオアークは自らの業務効率化を進めていく一方で、ベンディングビジネスのトランスフォーメーションなどすでにグループ会社で動いているさまざまなプロジェクトに対しても強力に支援していきたいと考えています。現場が何かを実現したいときの『できない理由』をなくしていく。これが目指す姿です」

そして昆は「もう一つ重要なアジェンダがあります」と話します。

「ネオアークやオペレーティングモデルの最適化を通じて、一人ひとりの個性や想いが反映され、いきいきと働ける組織を実現したいです。ネオアークが動き出してから、これまでに経験したことのないテーマにも積極的に挑むメンバーや、自分たちの殻を破って変わっていくメンバーをたくさん見てきました」

外資系事業会社で長く財務部門のマネジメントを担い、2020年に当社へ入社した昆。新たなキャリアへ挑む中で、これまでにはない自身の変化も感じていました。

「財務領域の専門人材としてキャリアを歩み、この会社に入社したこともあり、私はドライな人間だと思われることが多く、実際にそんな面も多いにあったと思います。

しかし、今この仕事をして、会社とブランドに対して深く愛着を持ち、仕事に誇りを持っている人たちと数多く接する中で、『自分も一緒に働く人をハッピーにしたい』と本気で思うようになりました。好奇心を生かせる場所があれば、人はモチベーション高く活動できるはず。コスト削減やサービス向上だけでなく、メンバー自身が強い好奇心と高いモチベーションを持って成長できる仕組みを作りたいと思っています。

また、『私自身も社長業ははじめてのことなので、私も皆さんと一緒に新しいことにチャレンジさせてほしい』と話しています。メンバーとともに成長できることが、私自身にとっても大きな喜びです」

人が中心となってムーブメントを起こし、これまでの常識には縛られない新たな価値の創出と成長を遂げる——。そんな昆の信念とともに、コカ・コーラ ボトラーズジャパングループは力強く歩み始めています。

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