2024年9月19日
毎年9月末の国連総会の会期と合わせた1週間は、持続可能な開発目標(SDGs)の推進と達成に向けて意識を高め、行動を喚起する「グローバル・ゴールズ・ウィーク(SDGs週間)」です。今年の「グローバル・ゴールズ・ウィーク」は9月20日~29日。コカ・コーラ ボトラーズジャパンがSDGs達成のために取り組んでいるサスティナビリティー活動についてご紹介します。
日本のコカ・コーラシステムは、共通の枠組みとしてサスティナビリティーフレームワークを構築し、「サスティナビリティーフレームワーク」における3つのプラットフォーム「多様性の尊重」「地域社会」「資源」の各領域において活動を進めています。
各プラットフォームにおけるSDGsとの関わりを検証し、SDGsの達成も目指すことで、社会課題解決への貢献を目指します。
ステークホルダーの多様なニーズに対応し、持続的な成長を遂げていくために多様な人材の育成に注力しています。また、さまざまなバックグラウンドや価値観を持つ社員一人ひとりが、能力を発揮できる職場環境の構築を進めています。
DE&Iに関する当社の考え方や姿勢を発信するためにロゴマークとステートメントを策定し、6月に発表しました。
新ロゴマーク「Be COLORFUL!」は多様性と包括性を象徴し、個々が持つ独自の色彩を大切にし、それらが集まってより豊かな絵を描くように、一人ひとりが自分らしく輝いている様子を表現しています。また、当社の持つ多様性を表現するため、当社の製品パッケージをイメージしたカラーを使用しました。「Be COLORFUL!」の「O」は7種類のシンボルに変化し、それぞれには以下のメッセージが込められています。
私たちは女性が活躍しやすい環境の整備に注力しています。フレキシブルワークやリモートワーク制度を導入しているほか、配偶者出産休暇制度の充実および休暇取得率の向上など全方位的な取り組みを展開しています。
また、女性管理職および管理職候補者育成のため、職責や階層に応じた育成プログラムを構築し、女性が管理職や経営陣として求められる視座やスキルを体系的に学ぶことができる仕組みを構築しています。2023年の女性管理職比率は、7.4%で、2030年までに20%に到達することを目指しています。
私たちは、すべての社員がLGBTQ+に関する正しい知識を持ち、社内外を問わず差別のない、多様性が尊重される環境を醸成していけるよう、制度や仕組みの構築や啓発、LGBTQ+&ALLY(※)従業員ネットワークの発足などに積極的に取り組んでいます。
社内規程における配偶者の定義を改定し、パートナーの性別や婚姻関係の有無にかかわらず育児休暇や介護休暇などの福利厚生制度を利用できるようにしたほか、人権ポリシーの記載に「性自認または表現」を追加し、身体的な特徴だけでなく「こころ」や「らしさ」といった多様な性のあり方を包含した方針を打ち出しています。 また、2021年にはLGBTQ+相談窓口を開設し、当事者だけでなく上司や同僚がLGBTQ+に関する悩みや疑問を匿名で相談できる体制を構築しました。
(※)「同盟」や「味方」などを意味する英語「ally」が語源で、自分自身が性的マイノリティであるかどうかによらず、積極的にLGBTQ+を理解し、サポートする人
また、2023年より、ストーンウォール事件が起こった6月27日を含む週を「PRIDE Week」と定め、LGBTQ+についてのトークイベントや映画上映会を開催し、社員の気づきと学びの機会を提供しました。
>その他「多様性の尊重」に関する取り組みは こちら
当社は、障がいのある人材がそれぞれの強みを発揮して活躍できる就業環境の提供を目指しており、多彩な業務ポジションで、社員がそれぞれの障がいに合わせた特性や能力を発揮し活躍しています。また、現在陸上競技のパラアスリート1名、デフアスリート(聴覚障がいの競技)2名も在籍しており、2024年は、世界パラ陸上選手権大会、世界デフアスリート選手権大会という世界大会に日本代表として出場を果たしました。2025年には日本でも大きな国際大会が予定されており、ますますの活躍が期待されるとともに、彼らのチャレンジする姿は社員のエンゲージメント向上にもつながっています。[1][2]
当社は、地域社会をはじめとするステークホルダーとの連携およびコミュニケーションを基盤に持続可能な地域社会の発展や社 会課題の解決に向けた活動に取り組み、ビジネスを通じて地域経済の活性化への貢献を目指しています。
当社は2016年から日本初のフードバンク団体であるセカンドハーベスト・ジャパン(公益財団法人日本フードバンク連盟加盟)や一般社団法人全国フードバンク推進協議会など26団体とパートナーシップを結び、各地域のフードバンク団体を通じて、子ども食堂ならびに各種福祉施設などに、定期的な飲料製品の寄贈を行っております。製品寄贈がコカ·コーラ ボトラーズジャパングループの食品ロス低減につながるとともに、地域社会の課題解決に少しでも寄与できればという想いから活動を展開しています。
<製品寄贈実績>
2016年 8,489ケース/2017年 26,758ケース/2018年 24,903ケース/2019年 9,585ケース/2020年 20,477ケース/2021年 11,063ケース/2022年 38,713ケース/2023年 35,443ケース
当社は、工場見学をお客さまやお得意さまをはじめとするあらゆるステークホルダーのみなさまとのダイレクトコミュニケーションの場と位置づけており、国内17工場のうち、蔵王工場(宮城県)、多摩工場(東京都)、東海工場(愛知県)、京都工場(京都府)、広島工場(広島県)、えびの工場(宮崎県)の6工場に見学施設を有しています。みなさまに信頼されるパートナーを目指し、工場見学を通じてコカ・コーラ社製品の製造工程や高い品質を保つための厳しい管理基準、環境や地域における取り組みなどをわかりやすくお伝えしています。[3]
>その他「地域社会」に関する取り組みは こちら
大切な資源を持続可能な形で有効活用していくため、 継続的に改良・工夫を進め、環境保全に貢献していきます。
ザ コカ・コーラ カンパニーが掲げるグローバル目標「World Without Waste(廃棄物ゼロ社会)」の達成のために、日本のコカ・コーラシステムは、「設計」「回収」「パートナー」の3つの柱から構成される「容器の2030年ビジョン」を設定し、容器由来の廃棄物削減と日本国内におけるプラスチック資源の循環利用を促進しています。自治体、飲料業界、地域社会などと協働し、より着実な容器回収・リサイクルスキームの構築などを目指しています。
当社は行政やカスタマーと協働した「ボトルtoボトル」 を推進しています。2024年9月現在、「ボトルtoボトル」を目的とした協定は約40自治体と締結。また、オフィスビルや大規模スポーツ会場などとも連携し、回収した使用済みペットボトルの「ボトルtoボトル」を実施しています。[4]
かけがえのない「水」を使用しビジネスを行う企業として、「2030年までに水使用量 30%削減」および「2025年まで水源涵養率200%維持」の「CSV Goals」(ともに2015年比)を設定し、水資源保全を推進しています(水使用量削減率20%、水源涵養率411%_2023年末時点)。当社では、工場で使う水を、「製造に使用した水」と「製品に使用した水」に分類し、製造過程における水使用量の削減(Reduce リデュース)、 工場における排水管理(Recycle リサイクル)、地域の水源の調査と保全(Replenish リプレニッシュ)を軸とした活動を展開。当社工場の水源域と特定された森林などで土地の所有者や自治体、森林組合などと水資源保全を目的とした協定を締結し、涵養活動を実施。全17工場、15周辺流域で 23自治体を含む52の団体とともに、水源涵養活動に取り組んでいます。[5]
当社は、水を含めた自然資本の恩恵を受けてビジネスを行う企業として、持続可能な水資源や生物資源の保全をマテリアリティ(重要課題)として捉え、地球環境を持続可能な形で次の世代へ引き継いでいくことを重要な使命としています。当社における生物多様性保全の取り組みは、水資源保全を目的とした森林・草原・その他の水源域での保全整備活動が密接に関わります。そのため、涵養機能を高めるためには、生物多様性を正常な状態で維持することが必要であり、当社は工場水源域での森林整備等を通して、生物多様性保全への貢献を目指しています。今年3月には、当社えびの工場(宮崎県えびの市)の水源域として、森林保全協定を締結している「コカ・コーラ ボトラーズジャパン 水源の森えびの」が、「30by30目標」達成に向け環境省が推進する「自然共生サイト」に認定されました。さらに8月には、OECMとして国際データベースに登録されています。[6]
※OECM:Other Effective area-based Conservation Measures(保護地域以外で生物多様性保全に資する区域)
日本のコカ・コーラシステムは、パリ協定ならびに科学的根拠に基づくGHG排出量削減目標に沿って、サプライチェーン全体のGHG排出量削減に取り組んでおり、2050年までにGHG排出量実質ゼロの達成を目指しています。当社は、中期非財務目標 「CSV Goals」として、日本国内のバリューチェーン全体における GHG排出量を2015年比で、2030年までにスコープ1、2において50%、スコープ3において30%削減することを目指す目 標を策定し、さまざまな取り組みを実施しています。
製品の製造・物流を担うSCM部門を主軸に、物流業務を見直し、在庫保管スペースを集約するサプライチェーンの効率化を実施。調達部門や販売部門など事業全体と連携してGHG排出量削減に取り組んでいます。コカ・コーラ ボトラーズジャパンがカバーする需要エリアを6つに分類し、各エリア内の生産工場で自給率を高める「地産地消モデル」も推進。このモデルの展開によってケースあたりの輸送距離が平均17%削減され、トラックの排気ガスに起因するCO₂排出量削減につながりました。[7]
「CAN to CAN」は、当社が自動販売機横のリサイクルボックスから回収した使用済みアルミ缶を原材料としたリサイクルアルミ素材を容器に使用するという取り組みです。2022年 12月より缶胴部分に「CAN to CAN」によるリサイクルアルミ 素材を使用した3製品の製造を開始しました。2024年4月よ り、缶胴部分に加えキャップ部分にも100%リサイクルアルミ素材の使用を開始しました。これらの取り組みにより、アルミ ボトルの製造工程で発生するCO₂量の従来比約37%の削減※4 が可能となる見込みです。今後も、アルミ缶の水平リサイクル 「CAN to CAN」により、国内におけるアルミ缶の循環利用の 促進とCO₂排出量の削減に貢献していきます。[8]
>その他「資源」に関する取り組みは こちら
SDGs達成のためには、あらゆるステークホルダーとの協働が不可欠です。今回紹介した事例以外にも、私たちは共創価値に向け、多くの課題解決に取り組んでいます。「グローバル・ゴールズ・ウィーク(SDGs週間)」に、私たちと一緒に身近なサスティナブルについて考えてみませんか。
当社の取り組み詳細は「統合報告書2023」をご覧ください。
https://www.ccbj-holdings.com/ir/library/annual.php
■ 関連ページ
[1] ニュースリリース:コカ・コーラ ボトラーズジャパン所属パラアスリート 政成 晴輝「神戸2024世界パラ陸上競技選手権大会」 やり投げ日本代表に内定
[2] ニュースリリース:コカ・コーラ ボトラーズジャパン所属デフアスリート 髙居 千紘・山本剛士「第5回世界デフ陸上競技選手権大会」 日本代表に内定
[3] コーポレートブログ:地域社会の一員としてダイレクトコミュニケーションを創出するコカ・コーラ ボトラーズジャパン工場見学
[4] コーポレートブログ:普通のリサイクルとは何が違う? ペットボトル資源を最大限に活用する水平リサイクル「ボトルtoボトル」とは
[5] ニュースリリース:コカ・コーラシステム 日本国内における水資源保全戦略を強化
[6] ニュースリリース:「コカ・コーラ ボトラーズジャパン 水源の森えびの」が「OECM」として国際データベースに登録
[7] メガDC紹介ページ
[8] ニュースリリース:アルミ缶の水平リサイクル「CAN to CAN」の取り組みを拡大