2022年8月1日
毎年8月1日は「水の日」、また、8月1日から1週間は「水の週間」です。
水循環基本法で、貴重な水資源や健全な水循環についての理解と関心を深めることを目的に定められています。
水は、私たちの製品の多くに含まれる最初の成分であると同時に、私たちの事業の持続可能性や地域社会の衛生にとっても中心的な役割を担うものです。
2021年3月、コカ・コーラシステムは2030年に向けた新たな水資源保全戦略のグローバルフレームワークを発表しました。新たな戦略においては、地域の水源涵養、より厳格なポリシーの提唱、事業と地域社会における責任ある水の利用などを通じ、持続可能な水資源の保全に力点を置いています。
このように水を使用してビジネスを行う企業として実施している、当社の水の利用循環についてご紹介します。
日本のコカ・コーラシステムは、製品に使用した量と同等の水を自然界に還元する取り組みを推進しています。具体的には、製造過程における水使用量の削減(Reduce リデュース)、製造過程で使用する水の再利用(Recycle リサイクル)、製品に使用する水を自然に還元する地域の水源涵養(Replenish リプレニッシュ)を軸とした活動を展開しています。
【コカ・コーラシステムの考える水の循環】
私たちが使用する水は、「製造に使用する水」と「製品になる水」の大きく2つに分類されます。
「製造に使用する水」は、製造工程において洗浄水や冷却水として使用した後に回収・処理を行い、再度洗浄水・冷却水として循環利用します。その後、適正に処理したうえで自然界に還しています。
一方「製品になる水」は、地域のみなさまと協力し、植林、間伐といった森林保全活動などを通じて水源の涵養能力を高め、豊富な地下水を育むことで自然界へ還元しています。
● Reduce ¦ 工場における水使用量の削減
コカ・コーラシステムの工場では、コカ・コーラ システム独自のマネジメントシステム 「KORE(コア)※」の品質基準を順守しながら、製造時の水の効率的な利用を進めています。
● Recycle ¦ 工場における排水管理
コカ・コーラシステムの工場では、容器や設備の洗浄水、冷却水などの排水を適正に処理して、下水道や河川に放流しています。排水は微生物を使った「活性汚泥法」などによって浄化し、水質汚濁防止法などの国内法で定められた水質基準と「KORE」の基準を照らし合わせ、より厳しい方の基準によって管理しています。
● Replenish ¦ 地域の水源の調査と保護
コカ・コーラシステムでは、専門機関の協力のもと、工場の水源を科学的な調査を通じて特定し、水源の脆弱性を評価したのち水源保護計画を策定、災害対策や工場水源での涵養活動を実施しています。
当社の水の取り組みはこちら
※KORE(コア)
コカ・コーラシステムは世界共通の「KORE(Coca-Cola Operating Requirements)」と呼ばれる独自のマネジメントシステムによるオペレーション管理を行っており、製品の品質についても「KORE」の厳格な基準のもとで品質管理を行っています。「KORE」は原材料の調達から製造、物流・輸送、販売を経てお客さまに製品が届くまでの各過程において「品質」「食品安全」「環境」および「労働安全衛生」に関する基準を網羅したシステムで、国際規格であるISOや各種法令の要求事項を満たしつつ、さらに厳しい方の基準を自らに課す内容となっています。オペレーションのチェック機能としては、審査登録機関が各項目の要求事項に対するパフォーマンス測定を、少なくとも年に1 回実施しています。社外第三者からの客観的評価が加わることで、コカ・コーラシステムにおけるマネジメントシステムの公明・公正な運用が保証されています。
私たちの事業にとってかけがえのない「水」の循環を生み出しているのが、森林の「水源涵養力」です。当社は、「2030年までに水使用量30%削減」および「2025年まで水源涵養率200%維持」の目標を掲げ、17工場すべての水源域において、水を育み蓄える力「水源涵養力」を高めるための活動を行っています。
水資源保護活動として実施しているのが、コカ・コーラ「森に学ぼう」プロジェクトです。コカ・コーラ「森に学ぼう」プロジェクトは、環境保護・環境教育のプログラムで、森林保全のための間伐や植林、木工体験、ネイチャープログラムなどを体験する中で、森や生きものと触れ合いながら、「自然や水の大切さ」や「人と自然のかかわり」、「環境保護の意義」を理解していただくことを目的としています。新型コロナウイルス感染拡大防止のため休止していましたが、2022年4月に、約3年ぶりにえびの工場の水源域において、えびの市民ボランティアや社員が協働で森林保全活動を実施しました。
https://www.ccbji.co.jp/event/detail.php?id=332
水に関わる情報開示にも積極的に取り組んでおり、2021年12月、企業や自治体向けに環境情報開示システムを運営する、国際的な非営利団体 CDPが実施した2021年度の「水セキュリティ」 調査において、リーダーシップレベルである 「A−(マイナス)スコア」を初めて獲得しました。
https://www.ccbj-holdings.com/news/detail.php?id=1210
また、2022年4月、水の持続可能性に関する方針と実践について、企業の発展・実践・情報開示を支援する水資源問題のグローバルプラットフォームである「The CEO Water Mandate」に署名しました。署名企業は、水利用の目標を定め、サプライヤーの水の有効活用や、コミュニティグループと協力し、水不足と衛生問題に取り組むことが求められており、当社もさらなる水資源保護を推進してまいります。
https://www.ccbj-holdings.com/topic/detail.php?id=1268