2021年07月07日
コカ・コーラ ボトラーズジャパンでは、熊本工場(熊本県)の水源域において、工場で製品を製造する際に使用した水と同等量の水を自然に還元することを目的とした活動を行っています。社員参加型の「森林保全活動」や、「大津菊陽地区の湛水(たんすい)事業(ざる田と呼びます)」のほか、「阿蘇草原再生活動」への支援を2011年より継続しており、今年で10年目となります。 ちなみにざる田とは、水が地下に浸み込みやすい、白川中流域(菊陽町およびその周辺)の水田地帯の名称です。 阿蘇での森林保全活動(森に学ぼうプロジェクト) 大津菊陽地区の湛水事業(ざる田) 「阿蘇草原再生活動」への支援内容は、「阿蘇の草原」の生物多様性や生態系の維持、保全・再生を目的とした野焼きや輪地切り、担い手づくりを目的とした草原環境学習などを支援するための支援金の提供のほか、阿蘇の草原を守るための野焼き活動と多岐にわたり、これまで延べ224名の社員ボランティアが積極的に参加しています。 野焼きボランティア活動の様子(2012年撮影) 野焼きボランティア参加の社員(2017年撮影) 阿蘇草原再生協議会では、およそ260団体の構成員による草原再生活動を促進するために、活動が一定の成果をあげたとき、その活動の実施者に対し協議会が表彰を行う表彰制度を設けており、今年も3月30日(火)に開催された第32回 阿蘇草原再生協議会のなかで、8団体が受賞しました。 このうち当社は、「公益財団法人 阿蘇グリーンストック」さまに、特別賞「コカ・コーラボトラーズジャパン賞」を授与しました。 当財団は、野焼き支援ボランティアの周知や拡充のため都市部を対象としたボランツーリズムに取り組み、草原の維持管理や草原の恵みを体験する様々な機会を提供することで、多くの人々に阿蘇草原の価値を広め、草原再生への参加促進に貢献されています。 今後も当社は、製造過程における水使用量の削減(Reduce)、製造過程で使用する水の再利用(Recycle)、水源域の水源涵養(Replenish)を軸とした活動を行い、工場水源域での水資源保護や生物多様性の保全などの活動を支援してまいります。 →当社の水資源保護についてはこちら (資源|社会との共創価値(CSV)) 阿蘇の生物多様性
阿蘇の特徴
阿蘇の草原はもともと世界有数の大きさを誇るカルデラを形成してきた火山活動の影響により森林が発達しにくい環境であったところに、人々が長い間利用することによって成立した草原です。
「放牧」、「採草」、「野焼き」など、人が生活や農畜産業のために手を入れることにより維持され、日本最大の規模を誇る野草地を主体とする草原景観と、多様な動植物が生息・生育する豊かな草原環境が守られてきました。植物が主に生育する野草地の面積は約 15,700ha におよび日本最大の規模を誇る草原面積です。
阿蘇にしかみられないヒゴタイやハナシノブをはじめとして、草原特有の多様な動植物が生育・生息しています。
阿蘇における植物の分布種は約1,600種。日本に分布する維管束植物(コケ類や菌類を除いたもの)は8,000種ほどといわれ、阿蘇には1/5もの植物が生育していることになります。
阿蘇地域にはハナシノブやオオルリシジミなどの56種類の絶滅危惧種を含む希少な動植物が生育しています。